ふりかえりー3年夏休み

夏休みは、大きく2つのことを行なったので以下それぞれ感想をば。


1、 大学生観光まちづくりコンテスト
2、 UGIP
3、 その他

 

1、 大学生観光まちづくりコンテスト
 5月末に友達から誘いを受けひょんなことから結成し、なんやかんや4ヶ月間も熱中していた。締め切りの5日前に誘いを受けた自分と誘ってくれた彼しかいない状況から、他の3名のメンバーや指導教員を集められたのは控えめに言って奇跡。
 6,7月は毎週1回のミーティング。8月の頭にフィールドワークを行い、その後1週間は東京駅のタリーズにこもって休憩しつつ10時間くらい作業した。
 ノウハウがゼロだったので、過去の優勝例を徹底的に研究した。どういう見せ方がどの評価基準にウケていたのか、スライドの流れや論理性は一貫しているか、テーマごとのページ配分はどうか、スライドのデザインは見やすくなっているか、なぜそれは見やすいのか、審査員は誰でどんな経歴か、するとどんな発言がウケそうか、などをひたすら話し合い、自分たちの作品にそれらをどのように当てはめられるか考えた。みんなの知識を同期しながら1つの成果物に落とし込むのは相当な時間と手間が必要だった。
 132チームの中から10チームの予選通過者が選ばれ、その後決勝プレゼンで順位を決める形式だった。ファイナリストに選ばれた時はめちゃめちゃ嬉しかったが、僕らはハナから本気で優勝を狙っていたから予選通過は想定内。ここで満足しない。絶対に勝つ。そう言い切れるくらいにやり切った。最後のプレゼンも、みんなの時間がなかなか合わなかったが、過去大会のyoutubeをもとに10分の中でどれくらいの情報量を載せていくのか、パフォーマンスはどの程度行われているか、セクションごとの時間配分は、などなど検討し練習した。
 結果は優勝だった。さらに聴衆投票によるオーディエンス賞もいただけた。僕らのチームが呼ばれた時は、大学生になって初めて嬉し泣きした。それくらい本気でやってきたし上記のような努力が実を結んだのが素直に嬉しかった。勝負ごとで、久しぶりに他者の視線や意識が気に留まらなくなるゾーン状態に入れた気がするし、優勝を取ることができなかった古豪チームが良い順位でも悔し涙を流しているのを見て、それほどまでに他のチームが本気でやってきて、お互い顔は見たことなくとも真剣勝負ができたのだなと思うとなんだかその涙すら嬉しかった。

学んだものも多かった。
 1つめ。個人の特性を把握し、それを強みとして最大限発揮させることは、コンテストのような短期決戦ではめちゃ重要だということ。今回でいえば、我らのリーダーはみんなの意見を吸い上げられること、そしてテニサー仕込みのトーク力で一緒にいて飽きさせない、真面目させすぎない空気を作っていた点で神がかってたと思うし、2ヶ月間かそれ以上学科と両立させながら、夏休みもたくさんの時間を拘束されても全然辛くなかったのは彼がつくった雰囲気のおかげだと思う。自分がリーダーだったらきっとメンバーに負担を強いてパンクさせるだろうなぁと思った。他のメンバーに関してもいろいろ言えるが、割愛。
 2つめ。プランとしての具体性や現実性と、コンテストで勝てるかどうかは少し違うベクトルのものであること。コンテストにはコツがあるというが、平たく言えばインプットとアウトプットの量と配分が大事なのだな、と。特にそれまでの自分に足りなかったのは、アウトプットというか、人に伝えるという意識である。清澄白河演習の前にやっていたらなぁ、という思いがなくはないが、今学べてよかった。
 3つめ。慣れない戦いをするときは、まずは戦略ないし方法論に徹し抜いて考えることの重要性。目的と方法を立てて、実施を決行した以上、それについて躊躇ってはいけない(それでも徹し切るのは難しい)。しかも複数メンバーとなると当然ながらもっと難しくて、共同作業を進める上でどの手順で何をするか、はめちゃくちゃ重要だなと感じた。中身を固定した後にデザインを練るのは当たり前だし、変な頭の使い方をして仕事を増やさないようにすることも極めて大事だと感じた。
 チームメンバー、フィールドワーク先の協力者、すべての人に感謝です。出会いから終わりまで、全部が最高の思い出になりました。


2、 UGIP
UTokyo Global Internship Program の略で、要は大学と企業(ダイキン工業株式会社)が提携し大学のプログラムとして行う海外インターンである。これに8月下旬から9月中頃まで参加した。プログラム自体は15日間だったが、事前リサーチは同じく6月から行ってきた。自分のチームが4人で、自分が最高学年だったためリーダーを引き受けることになったのだが、これも学んだことを順に記す。
1、 民間企業から社会を眺める
これが今回参加した一番の理由だった。結論から言えばこのインターンを選択したのは本当に正解で、2週間みっちり色々な人と話す機会があってとても参考になった。大学の授業に固執することなく幅広く学んで行いこうという視座を身に着けることができた。
2、 リーダーとして
こんなポンコツだがリーダーなるものを引き受けてしまった以上、みんなの面倒を見なければいけない。リーダー論なるもの、世にたくさんありそうだが、自分が一番痛感したのは自分はリーダーに求められるものの中で、「集団の代表として意思決定をする」点が何より足りないのかなぁと感じた。
 だめだ、こっちの記憶が薄れてきて全然書けない。またいつか補強します。

3、 その他
・夏の3つめとして、学科同期で四国観光に行った。幹事を途中で脱退してしまい丸投げ状態になってしまったのだが、もう一人が天才だったので助かった。ありがたやありがたや。楽しかった的小並感を除いてこの旅行から内省するなら、1つは「所属してるコミュニティの数が少ないので、自分が所属するところは大切にしたいなと思った」ことと、2つめは「なんだかんだ企画とかコミュニティデザインとかいう言葉に惹かれ続けているし、そういう作業が好きかもしれないので、気が向いたらちらほらやっていきたい」ってことでしょうか。

・文章を読むのはずっと好きだったが、書くことにもハマってしまった。6月頃に小さなエッセイコンテストに出したのだが、3等入選をいただけた。自己肯定感爆上がりして以来ちまちま続けてしまっている。自分で言葉の調子を整えリズムや雰囲気をつくり、その文章の上に相手の思考を操作する、こんな文章を書いたら相手の脳内にどんな風景が立ち上がるだろうか、とか考えながら書くのがとても楽しい。

・そんな感じで夏休みは課外活動の調子がすこぶる良く、精神安定的にもよろしかった。自己肯定感皆無で一時期どん底だった自分が実績で結果にこだわるのはそれを一定に保てるという点でも意義あるものと思った。自分は頭こそ固く視野も狭いけど、意志は強いほうで、1回やると言ったものは多少のストレスがかかってもやり切れる根性はあるっぽいこともわかってきた。「やればできる」とはいうが、本気で時間割けば大抵のことはできるかもしれない、と思い、大きな自信になった。ただそのスイッチは自分の中で「これだ!」と思わないと入らない。

 コンペ、コンテストは賞金とか順位とかわかりやすい目標があってスイッチが入りやすいのかもしれない。だからやっぱり、自分が没入できる、楽しいと思える環境づくりをすること、そして一度ハマった際には、「絶対やる!勝つ!俺が絶対勝つ!」を頭の中で連呼しながら没入していくので、そういう強い感情と勝負に勝つための論理をはっきり分けることが、個人的には重要かなと感じた。
 闇雲に手を出してしまう傾向がある自分だが、どうせ1つに絞ろうとしても無理だろうから、今のまま興味の赴くまま色々やっていきたい。

 いくつか課外活動をするにあたって、今まで会ったことのなかった人と話す機会が多少増えたが、「書物は人を博学にするが、決してひとかどの人間にはしない」の真理さに気づいて震える日々。もちろんひとかどの人間に学がないと言ってるのではなく、今まで頭でっかちになりかけていた自分の方向性の舵取りにもっと気をつけようと思った。


Aセメへの抱負はまた今度。